書籍の内容
太陽からは可視光以外にも、プラズマ流や惑星間空間磁場などが地球へと吹き付けている。本書は、太陽と地球を取り巻く環境を一つのシステムと捉え、その構造とダイナミクスを第一人者が系統的に解説。宇宙天気の予報も見据え、オーロラや磁気嵐の発達過程に迫る。
担当者より
太陽からは光だけではなく、プラズマ(荷電粒子)流や惑星間空間磁場といったものが地球へと吹き付けており、それらにより様々な現象が引き起こされています。
太陽からのプラズマ流が起こす典型的な現象が、地上でも観測される美しいオーロラです。また、太陽面で爆発が起きると、それは磁気嵐という現象となって、地球およびその周辺の環境に影響を及ぼします。
本書が提示する視点は、太陽と地球を別個に考えるのではなく、太陽と地球を取り巻く環境を1つの「太陽地球システム」として捉えるものです。地球の周りの宇宙空間である「ジオスペース」の構造及びダイナミクスを、第一人者が系統的に解説します。
著者は、ジオスペースの研究に長年取り組まれてきた方で、磁気圏尾部観測のための世界初の人工衛星「GEOTAIL」打ち上げにかかわったり、極地でのオーロラ研究のために南極越冬隊の隊長などを経験したりもしております。
将来的な「宇宙天気」の予報も見据えた本書は、人工衛星・惑星探査機の故障などを考える上でも、示唆に富む本といえましょう。
書籍の目次
第1章 地球周辺の環境
1.1 地球周辺空間のプラズマ
1.2 太陽光と地球大気
1.3 電離圏
1.4 地球磁場
第2章 地球周辺空間を探る
2.1 宇宙への窓
2.2 電波による探測
2.3 磁波の窓
2.4 地磁気変動
2.5 大気圏外へ
2.6 地球周辺空間観測と国際協力
2.7 飛翔体観測
コラム 電離層実験からレーダーへ / サブストーム
第3章 プラズマ物理の基礎
3.1 プラズマとは何か
3.2 単一荷電粒子の運動
3.3 連続流体としてのプラズマ
3.4 磁気リコネクション(磁気再結合)
3.5 プラズマの電気伝導度:弱電離気体中のホール電流
第4章 太陽から吹く風
4.1 太陽活動
4.2 膨張する太陽コロナ
4.3 太陽風と惑星間空間磁場
4.4 ユリシーズによる高緯度領域の探査
第5章 地球の勢力範囲 : 磁気圏
5.1 太陽風と惑星磁場
5.2 地球磁気圏
5.3 磁気圏尾部を探る
5.4 磁気圏尾部の構造
コラム 惑星の磁場 / 予期せぬオペレーション
第6章 オーロラと磁気圏サブストーム
6.1 オーロラを測る
6.2 オーロラの出現分布
6.3 人工衛星からオーロラを捉える
6.4 磁気圏サブストーム
コラム オーロラ観測 / 昼間のオーロラ
第7章 太陽面爆発現象と磁気嵐
7.1 太陽活動と地上現象
7.2 太陽面爆発現象とプラズマ雲の放出
7.3 磁気嵐
7.4 太陽面爆発現象の宇宙利用・地上システムへの影響
コラム 地球磁場がなくなったら


